◇人工乾燥に強い木材割れ防止剤開発に着手
開発開始は平成19年9月。当初、森林組合様からお聞きしたのは『木は生き物。割れても仕方ないけれど、できれば割りたくない』というものでした。木材の乾燥方法は、現在ほとんどが人工乾燥であり、木材の割れは人工乾燥時に多く発生していることをこのとき初めて知りました。
そこで取り組んだことは、人工乾燥にも対応できる、木材割れ防止剤をつくることでした。効果検証を行うために、なにより数多くの実験が必要であり、各地の森林組合様に、含水率の高い生木を分けていただくようお願いし、いくつかの組合様から生木を入手させていただくことができました。
◇含水率20%以下を判断基準に実験
実験は決して順風満帆ではなく、時として木材が全部割れてしまったこともありました。しかし配合溶剤の改良を重ねるうちに、割れる木材は次第に減り、少しずつ効果を実感できるようになったのです。
初出荷後も『木の香りも商品のうち』というお客様の声に出会い、効果だけでなく臭いをさらに軽減した商品になるよう、現在でも品質改良に取り組んでいるところでございます。どうぞ、今後ともBNバークをよろしくお願い申し上げます。
色々な現場で「昔はロウを塗っててなぁ・・・」という話をお聞きしました。 そのご意見を参考にロウの成分を塗料に添加してみました。 多量に入っているわけではありませんので「滑ったり」することもなく割れ止め効果の向上に役立っている要素のひとつです。
使いたい樹脂・成分をうまく溶かせる溶剤がない→脱トルエン化を図るのに何百種類の溶媒の組み合わせに挑みました。
(右)人工乾燥にも対応できる木材割れ防止剤をつくるため、含水率20%以下を判断基準に実験を繰り返しました。
(左)実験に使用した木材
(左)実験に使用した木材